ポンフェイのうたです。
いまのところ音源はありません。歌詞のみです。

 「十二支考」シリーズより
卯年の宇宙飛行士
辰年の春竜胆(はるりんどう)
巳年のメデューサ
未年のひつじ雲工場
申年の百日紅(さるすべり)
酉年のチキン・ジョージ

 「フィネガンズ・ウェイク」シリーズより
「チャペリゾットの丘」(1章 フィネガンの転落)
「虹の橋」(8章 浅瀬の洗濯女たち)
「シャムロック行進曲」(9章 子供たちの時間)
「B.B.B」(11章 酒宴の居酒屋)
「聖なる光を、その喜びを!」(12章 花嫁船とかもめたち)
「木の子馬」(13章 人々の前のショーン)
「死と再生」(17章 リコルソ)

 「封神演義」シリーズより
火の子馬

 「サーカス物語」シリーズより
その1 ジョジョ(道化師) 「こんにちは、頭がからっぽのおじょうさん」
その2 エリ(知恵おくれの女の子) 「オウムのとみくじは、いかが?」
その3 ヴィルマ(曲芸師) 「あなたは疫病神!」」
その7 ピポ(座長) 「アル中哀歌〜おれの酒が飲めんのか〜」

 「日本昔話」シリーズより
ダンシング・ザ・スパイダー
首刈り雀

 「幻想水族館」シリーズより
水の子馬

 ポンフェイ レストラン
いちじくのタルト
今夜はカレーライス!

「十二支考」シリーズより
卯年の宇宙飛行士

月の谷 ムーンバレー
わたしの悲しみは 砂でできている
夜の影 ウサギの足跡
コーカソイドの化石を掘りおこして

ゆれるゆらぐゆれつつ ゆりおこす
凍った記憶が よみがえる

乾いた凹凸 この嘆きの海を
青い涙で満たして ムーンバレー

自動発電機につないだレモン
生まれたばかりの光が 弧を描いた
Mg Na 二酸化炭素 
溶かしこんだ液体をゆっくりのむ

SreakSparkSpork Spring

孤独な科学者トーマス・ルキウス・パブロ
やがて春が訪れ すべてを許した

YOU WILL BE SOON MEET UP THE MOON RIVER!


辰年の春竜胆(はるりんどう)

春の草のいろ みどりはゆれる
やわらかい光のなか きみは夢を見てる

ほらごらんよ 鳥たちが
花束かかえてまいおりる
ぼくたちを祝うように
その歌をさえずる

夢の中でぼくたちは
翼はばたかせ空をかける
ひみつの地下でみつけた
青い竜をはなつ

春の空気のいろ すんだ水色
青いりんどうにうもれ きみは夢を見てる


巳年のメデューサ

わたしの古い家は 鏡がなかった
ママはいらないと言うけれど
わたしも今年でとしおんな

湖のほとりに立ち わたしはのぞきこんでしまったの

あれほどダメよと言ってたのに
自分の姿を見てしまった ああ岩になるわ 砂になる
巳年のメデューサ

鏡のような水面には わたしの姿が映ってる
のろわれた血が流れるのが 透きとおって見える白い肌

言葉にはとてもできない わたしは人ではなかったの?

あれほどダメよと言ってたのに 
自分の姿を見てしまった  ああ岩になるわ 砂になる
巳年のメデューサ


未年のひつじ雲工場

西から流れるひつじ雲
追いかけていって 日が暮れた

あとからあとから空へとぶ
生まれたばかりのひつじ雲

あんまり遠くはあぶないと
言ってもあの子は聞きません

広い広い草原と
お空は囲いがないのです

ひしゃくの形にならんでる
きらきらまぶしいお星さま

 ひつじ雲を100まで数え
 なんだか少し眠くなったよ

おうちには誰もいないので
ぼんやりお空をながめてる


申年の百日紅(さるすべり)

花散る里の花天井
百日咲きのさるすべり

どうせこの世は絵空事
偽物の方がうつくしく
ひとつ混じった白い花
みつき十日で終わる恋

ほれたあたしがばかなのさ
うかれてのぼせて天に散る

散っても散ってもさるすべり
真っ赤な花びらふみつけて

夜の明けないこの町に
ひとめを忍んで通う道
帰りは涙でぬれている
紅の流るる竜田川

誰を憎めばいいのだろう
ここは地の果て 夜の果て

ほれたあたしがばかなのさ
うかれてのぼせて天に散る


酉年のチキン・ジョージ

真夜中 背後から 息をひそめて忍びよる
ニワトリ頭 酉年のチキン・ジョージ

血の匂い かぎわけて 闇にまぎれて現れる
鳥肌よだつ 酉年のチキン・ジョージ

計算によれば人類は ティラノサウルスの子孫、末裔

泣きさけぶ子供をあやして
やさしい言葉 その影にナイフを
みじん切りでホルマリン漬け
傍若無人 酉年のチキン・ジョージ

近未来 なぞのプール 培養液の中浮き沈み
人工鶏肉 ささみから目がはえた!

計算によればこの地球は 車にひかれる前の毛虫

怖ろしい地獄が好きでしょ?
開けてはいけないパンドラの箱
誰もがすぐに中身を見たがる
冷静沈着 酉年のチキン・ジョージ

あふれるおごれる 人類に復讐を 酉年の・・・・悲劇!!



「フィネガンズ・ウェイク」シリーズより
「チャペリゾットの丘」(1章 フィネガンの転落)

ぼくが死んだなら 高い丘に埋めて
おりた天使たちが ぼくをみつけるように

疲れたからだを 大地にゆだね
おだやかな明日の夢を見る

鐘のなるかずを ゆびおりかぞえてく
まぶたをとじれば 光は7つの色

ディンドン 鐘がなる
ディンドン ただよって けしきにとけてゆく
ディンドン ダ ベル


ぼくが死んだなら 高い丘に埋めて
街をみおろしては 見なれた屋根をさがす

ディンドン 鐘がなる
ディンドン 日は沈み ぶどう酒の色にそまる
ディンドン ダ ベル

ディンドン ディンドン
さようなら いとしい人 なみだは川になる
ディンドン プリーラ ベル


「虹の橋」(8章 浅瀬の洗濯女たち)

さらさら流れる私の小川
西のほとりで一人
あなたを待った

ここからは どこへでも
続く虹の橋わたってゆくの

雨が降るまえに むかえにきてね
海から生まれた まだら雲のカーテン
一輪ざしでは さみしすぎるから
色とりどりの花で飾る

イリスの暖炉にたき木をくべて
愛のともしび
決してたやさぬように

あふれだす水は今
世界の川をのみこんでしまった
嵐はやんで 花びらのふぶき
散っても散っても あなたを想う三色すみれ
シロツメ草を冠に編んで 波打つこの髪を飾る

わたしには何もない
動けなくなる前に 旅に出るの


シャムロック行進曲(9章 子供たちの時間)

みどりの島のシャムロック
三つでひとつ シャムロック
愛という名の帆をはって
化け物退治へ いざ行かん!

みどりの時計シャムクロック
狂った歴史を巻き戻し
勇気という名の剣をとり
手にした甲羅をまっぷたつ!

みどりの商人シャイロック
盗んだ指輪を量り売り
正義という名のかじをとれ
エメラルドの島まもるため!


B.B.B(11章 酒宴の居酒屋)

八十八夜の荒れ狂う海
凍った背骨は立ったまま眠っている

一人残され死を待つ我が身
親子岩に登り 星を盗んだ

人は誰しも闇を怖れて
春のまどろみ 目覚めの雷

鐘を鳴らせど夜は明けぬ 嵐は激しくなるばかり
漕げども漕げども沈む船 赤い波佐見の平家蟹

お亀乾鮭孕む閏年
浪の下にも都さぶろうぞ

流れ出した血が織りなす地獄図
いざ参ろうぞ 海の都へ


「聖なる光を、その喜びを!」(12章 花嫁船とかもめたち)

水にうかんだ帆かけ船
わたしはどこにむかってるの?

世界でいちばん幸せな
花よめをのせた銀の舟

地図のはしからはしへ 沈まないようにたたんで
ヒビの入ったガラスの玉 花のさかない波間にすてた

海にうかんだ帆かけ船
わたしはどこにむかってるの?

世界でいちばん幸せな
花むこ まってる夢の島

わたしの右目の宝石は あなたの愛のために
わたしの残りの左目は 星をなくした夜のために

見ずにつかんだホタテかね?
流れて横にすわってるの

鈴にくくった片手間で
わたしはどこでも踊れるの


「木の子馬」(13章 人々の前のショーン)

ぱから ぽぽろか
かしの木のこうま
からだはよせあつめ からっぽの樽

ぱからた ぽろろか
ななめの木目の居間
ギョレメのじゅうたん ひいておひるね

おんなじ場所 くるくるまわって
すりきれて消えた ぼくの足

ぱからた ぽろろか
にせもののこうま
背中の黄色いお花畑

あんまり押さないで せまいから
津波にのまれ ゆめからさめた

「死と再生」(17章 リコルソ)

朝のまだきに生まれた ばら色の女神
ひとつの花に ひとつのひかり

ようよう明るくなりゆく ひがしの空
つぼみには まだ夜露をのこして

わたしは 毎日生まれかわって
あなたをむかえにいくでしょう


「封神演義」シリーズより
火の子馬

「誰が呼んだか 知らないが
 あたしゃ地獄の火の子馬」

背に乗せた道士は鞭打つ
弓なりに風を斬って飛ぶ

白い雲の中 七つの宝が
あの太陽まで 駆けて行きましょう

金色(こんじき)の火を吹くたてがみ
道行けば童(わらべ)はひれ伏す

大火事あの日に一人残された
可愛いあの娘を捜しておくれ


「サーカス物語」シリーズより
その1 ジョジョ(道化師)
     「こんにちは、頭がからっぽのおじょうさん」


さあ、たのしいサーカスがはじまる
けど僕らにはテントさえみあたらない

テントはまとめて売りました
ほどいてばらして質屋ゆき

子供たちならみんな大好きなうた
それとダンスがあればテントはいらぬ


さあ、ゆかいなゾウの玉乗り曲芸
けど僕らにはゾウさえみあたらない

借金おわれた象使い
みぐるみかかえて夜逃げした

こんにちは!あたまのからっぽなおじょうさん
青いオウムをのせて小ゼニをかせぐ

あいまいな記憶のでたらめなうた
それじゃさいせん箱のなかもからっぽさ


その2 エリ(知恵おくれの女の子)
     「オウムのとみくじは、いかが?」


3ユーロで夢が買える オウムのとみくじはいかが?
3ユーロの神のことば 銀貨は3枚ハズレは0枚

まぬけなオウムはセリフを忘れた とりかごの中で さだめにうもれた

モグラの迷路でじめんは穴だらけ
おどりをおどれば床がぬける
ひとりでくるくるまわっても あなたとおどる ドレスがまだない

年寄りオウムの子守唄は 歌った人からねむりについた
しっとの炎の金の火輪くぐり 足をふみはずし ローストにされた

今でもわたしとあなたのために ディナーになっても歌いつづける
何べんなんども焼かれても くろこげになって まわりつづける

アイスランドの絵本をきりさいて つくったドレスじゃこごえてしまう
ちぐはぐブーツをそろえても ダンスをおどるあなたがまだいない

3ユーロで夢が買える オウムのとみくじはいかが?
3ユーロの神のことば 銀貨は3枚ハズレは0枚


その3 ヴィルマ(曲芸師)
     「あなたは疫病神!」


三年前のあの日のあのとき ころがりこんだのは
札束なら大歓迎 けど この疫病神だった

おまえがきてからは サーカスは不幸つづき
骨折・ヘルニア・おやしらず、一人づつ消えてった

あたしの話もきかないで こねこのように拾って
あの娘はほんとの役たたず きいてあきれる


あの日のあのとき三年前から くずれはじめたのさ
ドブにつかってたあんたを疫病神とも知らずにね

見世物芝居のショーは終わりの時間です
世間は笑う マヒした舌をだして

あたしの技芸は世界一 幕がおりたまま死んでも
あんたをたすけてひいたのが 貧乏くじさ


その7 ピポ(座長)
     「アル中哀歌〜おれの酒が飲めんのか〜」


おれの酒が飲めんのか
工場のけむりが目にしみる

まともな仕事にありつけば
おれはまともな酒に酔う


ひがしの空がしらむまで
よどおしもゆるまちの灯よ


「日本昔話」シリーズより
ダンシング・ザ・スパイダー

天と地面つなぐ糸をゆらす雨
足のはえたクモがおどる空の上
とうめいな糸であみあげた
はしごでそこまで のぼってゆけたら

何も知らない ぼくはどしゃ降りの中
かつて地獄と よばれた場所で

道を示す光はただひとすじの
まぼろしかはたまた天の救いか
きみに会えるのはもうさいご
うそをついてまで よびだしたけれど

何も知らない きみはどしゃ降りの中
かつて地獄と よばれた場所で

ダンシング・ザ・スパイダー
ダンシング・ザ・スパイダー

ぼくの運命は君の手の中

作者本人はわりと気に入っています。
この曲をいいねえ、て言ってくださる方もいます。
それで演奏回数も比較的多い曲です。


首刈り雀

安土桃山永禄の 箱入り娘のうたうたい
光のなかで まわっているのは かざみどり

いつのまにやら日は暮れて お宿をさがしてなく雀
いとしい人を想って夜なく さよなきどり

籠の中 迦陵頻伽 だまされて とらわれた
はばたけど 力つきて ぬけた羽が 舞って落ちてゆくだけ

信長戦国安土城 殺した女は星の数
あなたのために うたう歌などありませぬ

風の中 迦陵頻伽 歌をわすれたことり
かなしくてもがくけど あふるのは血へどばかりでした

風の中 迦陵頻伽 歌を忘れたことり
絶望と孤独だけ 雪のように降ってつもりゆくだけ


安土桃山天正の 箱入り娘にゃ首がない


「幻想水族館」シリーズより
水の子馬

わかめの草原のなか あそぶ海のこうま

かあさんはほほえみながら ゆらりゆらりゆれる

来年の春には 満開サンゴの花

コンブの大地ふみしめ ふるさとは砂の色


ふじつぼの荒野のむこう ひかる星のかけら

よいこはねんねしなよと かあさんの子守唄

いそぎんちゃくのまくら ふりそそぐあわのつぶ

ほんとの空をゆめみて ねむれ 水のこうま


ポンフェイ レストラン
いちじくのタルト

西の魔女はまるこげになり
しっぽを残し消えてしまった

だから何もおそれることはない
安心して私の家においで

ガラスの森を裸足でぬければ
真っ白な屋根が見えるでしょう


薔薇のカップに紅茶をそそいで
ケーキはいかが?いちじくのタルト

ぼくは誰だ?思い出せない
心は森に残したまま

あなたの心は私のものよ
氷にかわった心臓は


いつわりの森 足跡たどれば
お菓子でできた白い家

百年たったら教えてあげる
あなたの呪いをとかしてあげる


あたたかいお茶はあなたを癒す
ケーキはいかが?いちじくのタルト


今夜はカレーライス!

晴れた日の日曜日は
じゃがいも掘りに出かけた
火曜日と水曜日は
お庭でにんじんづくり

カレーを食べたインドの
金の仏像は
スパイスのあまりの辛さに
悟りを開いてしまったんだよー

このままでは終わらない

コシヒカリにひとめぼれ
隠し味のヨーグルト
インドに出かけた彼のこと
お鍋のなか思い出す

おそなえの串だんごを
ふみつぶしたこと
怒られて落ち込んでた小ぞうも
カレーを食べて元気さー

まだ帰らぬ いとしい人
今日は みんな好きな カレーライス!



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